「やる気はあります!」
面接でこの言葉を聞いて安心していませんか?実は、その“やる気”こそが、採用失敗の落とし穴になることがあります。
本記事では、飲食店を16年間経営してきた僕が、現場で何度も採用に失敗してきた経験をもとに、「採用時に本当に見るべきポイント」と「やる気の嘘を見抜く3つの質問」について解説します。
応募者の見極めに迷っている方、面接で失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
「やる気あります!」に違和感を覚える理由
飲食店の面接では「やる気はあります!」という言葉をよく耳にします。
最初の頃は、僕もその言葉を素直に信じていました。
しかし実際には、その「やる気があります!」と言った人が、数日で辞めたり、全く手を動かさなかったりというケースが多くあったんです。
飲食業の現場は、初日から覚えることが多く、体力的にも厳しい。瞬時の判断やマルチタスクも求められます。
抽象的な“やる気”という言葉では、現場で活躍できるかどうかを測れないという事実に気づきました。
過去の失敗から学んだ“行動基準”での採用
かつての僕は、笑顔や元気さ、丁寧な受け答えを重視し、「やる気がありそうだな」と感じた人を採用していました。
でも、現場に残るのはいつも別のタイプの人たちでした。
- 質問する前にメモを取る人
- 失敗しても翌日にはリカバリーしてくる人
- 言葉よりも先に手が動く人
つまり、「すでに行動している人」こそが現場で信頼できる存在だったんです。
この経験を通じて、「言っていること」よりも「すでにやっていること」に注目するようになりました。
採用で重視するのは“行動の痕跡”
僕が今、採用で最も重視しているのは、「応募者がすでに何かを動き出しているかどうか」です。
たとえば未経験でも、以下のような行動があるかを見るようにしています。
- ラーメン店をSNSで巡っている
- 家でラーメンの研究をしている
- 食や環境問題について情報を収集している
逆に、「何も調べていません」「ブランドも知りません」という応募者も少なくありません。
“やる気”とは、動き出しているという事実そのものです。
面接では、こうした“動いた痕跡”を見抜くことが欠かせないと感じています。
ゼロワンヌードルの面接で必ず聞く3つの質問
ゼロワンヌードルでは、面接時に必ず次の3つの質問をしています。
- 最近、自分から調べたり学んだことは?
- 過去に「人に頼らずに動いた経験」はある?
- 今うちの店で働くなら、まず何から始める?
この3つの質問には、正解はありません。
大切なのは、応募者が「すでに動いている前提」で物事を考えられているかです。
「まずお店を見に行きます」「SNSをチェックします」など、頭の中で現場をシミュレーションできている人は、実際に現場でも伸びやすい傾向があります。
本当に伸びる人の共通点とは?
僕が一緒に働きたいと思うのは、完璧な人ではありません。
むしろ、「不器用でもやってみる」人の方が圧倒的に伸びます。
飲食の現場では、日々の状況が変化します。
お客様の反応やスタッフの体調、天候などによって、予定通りにいかないことも多い。
だからこそ、予測できない状況でも、自分で考え、試行錯誤できる人が現場にフィットするんです。
ゼロワンヌードルの本部では、その“試行錯誤”を仕組みにして再現性を高めています。
未経験者でも成果を出せる設計が整っています。
採用は“仲間づくりのスタート”
採用はゴールではありません。むしろ、仲間づくりのスタート地点です。
面接で完璧に見極めることは不可能です。
本音で向き合える関係性を、入社後にどう築くかが何よりも重要なんです。
ゼロワンヌードル本部では以下のような仕組みを整えています。
- 採用後の丁寧なフォロー体制
- スタッフ育成のマニュアルとサポート
- 長期的に関係が続くようなコミュニケーション設計
実際に、最初は不安そうだった人が店長になり、今はスタッフの面接を担当しているという例もあります。
“やる気”に振り回される採用から、卒業しませんか?
動ける人材を見極め、育て、定着させる。
そのための仕組みと視点を、今ここから変えましょう。